ゲルニカ1

ゲルニカをマドリッド・ソフィア王妃芸術センターで鑑賞した。
ほとんどの作品が手に触れられる位置に配されたこの美術館の中で、この作品だけ特別扱いされていた。ゲルニカが架けられている壁面から5m位の所にロープがあり、ロープから20cm以内に近づこうものなら、両側に立っている警備員にすぐ注意されるのだ。
ニューヨークの近代美術館で展示されていた時の状態は知らないが、とにかく、彼らは作品の取り扱い方を知らないようだ。このような作品こそ、手の届く場所に飾られなければならないだろう。だが、その作品の持つ意味から離れ、美術として鑑賞しようとするとき、たしかに離れていても問題はない。画集に印刷されようが、雑誌に掲載されようが、ゲルニカはゲルニカだからだ。美術作品はやはり本物を見なくてはその隠された真実を捉えることは難しい。ゲルニカはあからさまだ。表面がすべてだ。その作品の真実は、ゲルニカへの無差別爆撃という歴史にあって、作品の中にはない。それは美術作品とは呼べないほどの革新的な表現だった。
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